河野石材店

「ポルテ遺恩シリーズ 石の扉でお墓に新たな価値を!その1」新作の燈明台で洋型墓石をお作りしました。

2025.08.24 石の扉 ポルテ遺恩シリーズ

このお盆前に滑り込みセーフで完成いたしましたポルテ遺恩シリーズ(弊社特許製品)の新作、「燈明台付き洋型石塔」をご紹介いたします。

の前に・・・

今回のお客様は昨年暮れにお父様を亡くされ、これまであったお爺様がお建てになったお墓にお父様を埋葬されておりました。しかしその墓石には正面にお戒名が刻まれておりました。そのお戒名はお爺様の奥様。とても愛が感じられるものでした。しかしこちらは、いわゆる「個人のお墓」であり「○○家」のお墓ではありません。しかし当時はこれが普通の建て方です。厳密には刻まれたお戒名の方しか入れない・・・ということになります。よって、この機会に家族皆が入れるお墓に新たに作り直そうとご依頼いただいた案件です。

とはいえ、こちらのご家族のお墓の継承者は娘さんであり将来的にお墓じまいが確定している・・・でも亡きお父さんの眠る場所を現代的に作り替えてあげたい!そんな思いがひしひしと伝わってまいりました。

墓じまいが騒がれる一方で、亡き者への思いやりのあるお墓づくりはいまだ健在です。では娘さんがなぜ流行りの樹木葬や散骨ではなく「石のお墓」を作る決意をされたのか?

私の目線から見ればお施主さんである娘さんたちがまだまだ現役世代で稼いでいらっしゃるから、そしてお母さんが娘さんたちを信頼し任せてくれていたから・・・に他ならないと思うんです。

これが子世代が30、40代であればお母さんもそれなりに若く、子供に迷惑かけたくない・・・なんて「謎」理論を振りかざし、そう言われた子世代もこと親の埋葬、お墓に関してタブー視してしまい、石のお墓を作るという選択肢はなかったかもしれません。またそういう流れのご家族の話もまれに耳にします。

そんな決断をされた親御さんに一言モノ申します。

「子供の気持ちも聞かず、親が勝手に決めるな!」

よってお墓は、親への子の思いの尊重がいかに大事か・・・が問われるデリケートなモノである ことを親世代の方々は知っておくべきでしょう。

で、話を戻しますと前述の「思い」をカタチにするお墓づくりのご依頼に全力でお応えするのが私の使命!今回はこれまで妄想で温めてきた「技術と知識」のうちの一部を具現化させていたきました。それが墓石の一部を用いて「燈明台」を設置、その開口部を石の扉で開閉できるというものです。また燈された灯りでお線香の着火もこれまで同様可能です。

それを動画のごとく夜の夜中に工場でコツコツ組み上げていたわけです。

これを墓所に運び込み完成した様子がこちら。

完成が日暮れ時になってしまい尚且つ、お盆前でしたので涼しくなったこの時間にお墓の掃除に来られた方もいらっしゃいましたが、その方に「今のお墓はおしゃれになったのね~」なんてお褒めの言葉をいただきました。「今はみんなこうなの?」とおっしゃるので「うちだけです!」とドヤ顔かましましたが、悲劇はその10分後に訪れるのでした・・・お墓とはまったく関係ないのでここでは触れませんが、機会があればお話しいたします。切なくも笑える話ですw

そして昼間だとサイズ感ともこんな感じです。

いわゆる丘カロートタイプですね。図面上ではちょい小さいかな・・・とも思いましたが、出来上がってみると高さ方向があるゆえ堂々としています。

また今回は燈明台のほか・・・

①側面に手提げが掛けられるステーを設置。丘カロートタイプのお墓はお墓がメインになりがちで、お参りの際の手荷物を置く場所がないのが一般的です。しかしこれならちょっとぶら下げておくことができますし、地面に置いて汚れることもなくなります。そして・・・

②背面にタオルと花立てを洗うためのブラシを常備できるステー。

特にブラシはあるとないとでは大違いです。お供えしたお花は枯れると、夏場は特にですがステンレス製の花筒に焼き付いて剥がすのが大変です。でもMyブラシがあればかなり楽に洗うことができることでしょう。

こういったちょっとしたアイデアって、昔ながらの石頭石屋さんだと思い浮かばないかもしれませんね。しかしこういうステンレス製ステーなどはネット上にいくらでも転がっていますから、お客様への思いと自らの思いの合致する商材はうまく探して、設置してナンボということだと思います。また、

お墓は高額商品ですから、第三者が見てカタチや仕様が「ステキ!」って思ってくれなければ嘘かもしれません。その実は、お参りする方の利便性を図る≒持参品を減らして差し上げる、お線香の着火が容易にできる等、いかに寄り添えるかの裏返しと考えます。ゆえに、お施主様が黙っていても、ちょっと自慢ができること って大事だと思うんですよね。この辺は車を買うのに近いと思いますが、お墓は5年10年で買い替えるものではありませんので、完成時の姿が永劫にならなければいけないと考えますがいかがでしょう?

最後に。

今回はこちらの都合で前もっての再納骨とさせていただきました。お父さんのご遺骨を胸に抱かれた娘さんが一言・・・

「もうここに入っちゃうってさぁ~」

ちょっと切なくもありましたが、そこには安穏さも感じられました。こんな感情を抱かせるのも石のお墓ならでは です。またすぐに会いに来れますよ!

というわけで、今回はここまで。次回は「お墓で毎日夕陽と追いかけっこ!」をお送りいたす予定です。

ではでは。